ぶきようもの である。
昔、この「ビストロ青柳」は洋風居酒屋で少し小汚かった。店に入ると新しく改装していた。一つ座敷の部屋が増えて、店全体に当時とは一変して洋式の雰囲気が漂う。 この青柳は昔、居酒屋として結構の人数が来ていたが、車の飲酒運転の取り締まりが厳しくなり、味で勝負する洋食屋に変わっていた。今週の特集なので・・・ カレーセット1050円 最初の職場で紹介された店である。その頃3年間ぐらいの飲み会で知人は飲んだ後に必ずビーフカレーを注文して、いつも友達と食べていた。いわゆる「〆のカレー」である。ビーフカレーの一見、普通のカレーである。カレーのルーは何が入っているのか分からないドロドロに煮詰めたルーである。はっきり具が分かるのは牛肉だけなのである。その牛肉はとろとろで形が崩れている。一口食べると最初はカレーの味がするが、20秒後に口の中からじわじわと辛い味が広がってくる。喉から胃まで、2分も時間が過ぎると体全体が熱くなるのである。私は喉まで辛さが広がってくると、絶える事ができず水やビールを飲んでいた。今、ルーをよく見ると黒い粒子が多くある。色々なスパイスを混ぜているとマスターから以前、聞いたことがある。詳しくは知らない。 その知人との会話で「(この店の)マスターへ何か描いてみたら?」と言い出した知人の一言で、10年間も履き続けていた靴を油絵で描いた。靴に特に意味はないが・・・その絵をマスターが非常に気に入って店に10年前から店の奥の壁に飾ってもらっている。 その絵を私は見ていると・・・「ぶきちゃ~ん。あの人は来なくなったよ。」とマスターは私に言う。その知人は目がぱっちりとした、小柄な女性である。 「〆(しめ)にカレーおねがい。マスター」と彼女はキレイな声で言っていたな。いつも・・・ それ以外は思い出すことが出来ない。 その女性の名前さえも・・・ スパイシーなカレーの味と私の描いた油絵は今も同じで、いまだに残っている。 得点5点 (ボンカレーが3点として、ぶきようなりの得点判断である。) そんな「思い出」がある・・・ビストロ青柳
by men-yu-kai
| 2008-02-18 13:21
| カレー
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